ココファームワイナリー ツヴェイゲルト 2016こことあるシリーズ 750ml

ココ・ファーム・ワイナリー【今や日本を代表するワイナリー】
ココ・ファーム・ワイナリーは、知的障害者入所更生施設「こころみ学園」の園生の社会的自立を目的に、それに賛同する父兄の出資によって1980年にスタートしたワイナリーです。
日本のワイン産地というと、山梨県や長野県などが有名ですが、『ココ・ファーム・ワイナリー』は、栃木県の足利市にあります。 ワインの産地とは程遠い場所と思われがちですが、こちらで生産されたワインは、2000年の九州・沖縄サミットでの晩餐会、2008年の北海道洞爺湖サミットでの総理夫人主催の夕食会で使用されるなど、国際的にも高い評価を得ています。
始まりは、昭和33年。 指定障害者支援施設「こころみ学園」の当時中学校の特殊学級教員だった川田昇先生が、学校での勉強だけでは子どもたちが社会へ羽ばたくことができない矛盾を感じ、特別に守られる環境から自立できることを目的として、平均斜度38度の急斜面を開墾し、私財で農場を興しました。 それがこの「こころみ学園」なのです。
何も出来ないと諦めていた子どもたちが、各自の得意の能力を生かし集中力と根気で農作業に夢中になる姿に、川田先生は作業としての農業からぶどう作り・ワイン醸造へと踏み切りました。 売れるワインを造ることが目的ではなく、子どもたちの自立が目的であるために、下草刈りからぶどうの選定・出荷まで、全てが手作業です。 結果的に、開墾以来一度も除草剤を使わず、機械化での大量生産にならず、今で言う「本物の追求」がここにはもともとあったのです。
現在では、カリフォルニアのナパヴァレーで世界中で活躍するワイン醸造家の「ブルース・ガットラブ氏」を醸造責任者として、栃木県足利市ココファームワイナリーの気候風土に合った、ココファームワイナリーにしかできないブドウ栽培、ワイン造りを行っています。
Zweigelt、Zweigeltrebe・・・「ツヴァイゲルト」または「ツヴァイゲルトレーベ」とも呼ばれるこの葡萄品種は、「ピノ・ノワール」や「シャルドネ」が言いやすく美味しそうなのに比べ、少々言いにくい葡萄名です。この葡萄は1922年にツヴァイゲルト博士によりオーストリアの研究所で、サンローランとブラウフレンキッシュという葡萄を交配して開発されました。早い成熟でありながら収量も穫れ、なかなか魅力的なこの「ツヴァイゲルト」は、現在オーストリアで広く栽培されています。私たちもこの「ツヴァイゲルト」をとても大切に思っています。農産物であるワインは気候変動の影響を受けやすいにもかかわらず、寒い北海道でも高品質で深みのある赤ワイン造りを可能にする重要な葡萄だからです。
「こことあるシリーズ 2017ツヴァイゲルト」は、登地区の最北の丘の穏やかな風が通るひっそりとした中川農園と、余市の町と日本海が見渡せる丘のてっぺんの小西農園の、二つの畑のツヴァイゲルト種の葡萄からつくられました。2017年、余市は秋に過剰な雨に見舞われ、葡萄の成熟が難しく、熟した健全果を得るのに十分なケアと忍耐が必要でした。醸造場では、これらの畑で収穫した葡萄を軽く潰し、穏やかな温度で野生酵母により醗酵させ、優しくプレスし、木の小樽や小さなステンレスタンクで熟成させました。ビン詰時のごく僅かな亜硫酸の添加を除き何も加えず、濾過も行っていません。
なかなか難しい年でしたが、可能性に溢れたこのようなワインをつくれたことを嬉しく思います。

テイスティングノート

テイスティング・コメント: レッドチェリー、ブラックベリー、プルーンのジャムなどの果実、ローズヒップやシダなど清涼感のある香りに加え、オレガノや黒胡椒のホールなどのスパイシーさもある。熟した柔らかい口当たりで引きしまったタンニンもなじみ滑らかな余韻が続いていく。
料理との相性: レンズ豆のサラダ、マグロのミキュイ グロセイユビネガー、エゾシカのロース肉ステーキ、ジビエ肉のテリーヌ、ターフェルシュピッツ、スパゲッティ・ボロネーゼ、チェダーチーズとドライフルーツの盛り合わせ、ブルーチーズ、ザッハトルテ、アプリコットのタルト
飲み頃: 2019年~2027年は、長期熟成が可能。熟成により複雑性と持続性が増して、味わいの向上が期待できる。抜栓後すぐに香りが開き、数時間は香りの変化が大きいのでゆっくりと時間をかけて味わっていただきたい。
- 生産国:日本
- 地域:栃木県
- 度数:11度
- 容量:750ml
- 品種:ツヴァイゲルト 100%
- ヴィンテージ:2016年